■オルタナ67号特集「サステナビリティメガトレンド2022」
2022年は「生物多様性」の年になりそうだ。4─5月に中国の昆明で開く予定のCOP15では、野心的で具体的なグローバル生物多様性枠組(GBF)を採択する予定だ。TCFDの生物多様性版「TNFD」の開発も始まった。 (レスポンスアビリティ代表・足立 直樹)

企業の生物多様性に対する関心が最近急速に高まっている。

理由の一つは「TCFD」(気候関連財務情報開示タスクフォース)の生物多様性版と言うべき「TNFD」(自然関連財務開示タスクフォース)の開発が始まったことだが、そもそもなぜ今TNFDが必要なのか。

生物多様性は企業活動の継続のために必須の要素であるにもかかわらず急速に失われており、これは気候危機と並ぶ人類にとっての二大危機であるとの認識が国際的に広がったからだ。

最近の研究によると、世界のGDP 84兆ドル(約9520兆円)の半分強の44兆ドル(約4985兆円)が自然資本に依存しており、このまま何も手を打たなければ2030年には毎年2.7兆ドル(約300兆円)の損失が生じると予想されている。

これはビジネスリスク以外の何者でもない。