■今さら聞けないサステナビリティ重要単語:人権■

人権は、この世の全ての人々が生まれながらにして平等に占有し、ほかに譲ることができないものです。人らしく尊厳を持って生きる権利は、どんな理由があっても侵害してはならず、侵害されれば防御すべきものです。

この思想に立脚した「世界人権宣」が1948年に国連で採択され、以後70有余年の間に幾多の国際人権基準が発展してきました。

しかし人類には、貧困、争乱、難民・移民、環境破壊、感染症など取り組むべき人権課題が残されています。

1998年には 国際労働機(ILO)で「中核労働基準」が採択され、結社の自由、労働交渉権、強制労働・児童労働の根絶、雇用・職業における差別排除が約束事になりました。

2000年には国連グローバル・コンパクトが発足し、企業に人権、労働、環境、腐敗に関する10原則の遵守を求めました。現在163カ国の1万9359の企業・団体が支持を表明し、うち450(2022年1月12日時点)は日本の企業です。

2011年には、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」が策定され、企業に人権尊 の方針と態勢を整え、人権がらみのデューデリジェンス(リスクの特定とその予防策 )を行うよう要請しています。

現在、日本を含む25カ国が「ビジネスと人権に関する国別行動 画(NAP)」を策定し、さらに欧州では人権デューデリジェンスの法制化に歩を進めようとしています。

2015年、国連サミットはSDGsを決議しました。世界各国が一致して2030年までに17の目標と169のターゲットを達成し、人権尊重を基盤にした「誰一人取り残さない社会を実現」しようと努力しています。2019年には、ILOで「暴力とハラスメント条約」が採択されました。

日本でも、出入国在留管理庁が、外国人の在留資格「特定技能」について、2022年度に在留期限を無くす検討に入りました。今後外国人労働者が増えると、国内でもサプライチェーン上で不当な労働条件や人権侵害などのリスクが増える可能性があります。

※『CSR検定3級テキスト(2022年版)』の第2章9「企業と人権」から一部引用しています。