対話は「ウォッシュ」と「要求」の綱引きではない

【連載】:ESGアクティビズム最前線(3)

ESG投資の主流化が進むにつれ「ステークホルダーとの対話」の重要性はこれまで以上に高まっている。企業と面会を重ねる米国の投資家からは「我々は企業に前向きな変化をもたらせている」と自信に満ちた声も聞かれる。いっぽう、ブランド価値を守りたい企業と企業活動による「負」の影響を指摘するステークホルダーの対立が鮮明になる事例も目立つようになってきた。(松木 耕)

「今日が不当な勾留の900日目だなんて信じられません。支援者なしにここまで来れませんでした。今日私は溢れんばかりの愛に包まれ、より生気に溢れ決意を固めています。深く感謝しています。正義が訪れることを約束します――。」

2022年1月22日、こうツイートしたのは人権派として知られるスティーブン・ドンジガー弁護士だ。同氏は米石油大手シェブロンによる環境汚染被害を受けたエクアドルの先住民が同社を相手取った訴訟で、先住民側の弁護を務めた。

シェブロンのガソリンスタンド @Derwin Edwards

株式会社 Proxy Watcher 代表取締役。株主が企業に変革を求める「株主アクティビズム」の最前線を取材・発信(Twitter: @Proxy_watcher)。資産運用会社や非営利団体と日本企業の対話をサポート。上場企業向けにESGやIRに関するコンサルティングも実施。元日本経済新聞・記者(企業財務やアクティビストファンドの取材などを経験)。

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