世界資源研究所(WRI)や国連環境計画(UNEP)の研究チームなどは2月23日、地球上のサンゴ礁の75%が環境破壊や地球温暖化で消滅の危機にあり、温暖化や魚などの海洋資源の過剰な利用で2050年までに地球上のサンゴ礁が消滅する可能性があると発表した。
チームは米海洋大気局(NOAA)や米航空宇宙局(NASA)などの協力で07年の世界のサンゴの生息状況を調査した。その結果、沿岸の開発や農地からの土砂流出による汚染、爆薬や薬品を使った魚の乱獲など地域的な要因に加え、各水域での温暖化の影響によるとみられる海水温の上昇や酸性化で、サンゴ礁に悪影響が加わっているという。日本では沖縄のサンゴ礁がほぼ全域で中程度に危機的な地域に位置付けられた。チームは二酸化炭素(CO2)排出削減などの対策強化を訴えた。(オルタナ編集部=石井孝明)2011年2月24日