SDGs、何から始めたらいいのか分からない

■ニック木村の「今さら聞けないサステナビリティ」(20)

「SDGs」「ESG」「CSR」。サステナビリティを取り巻く状況は日々変化し、新たな用語も増えた。そもそもサステナビリティ領域は、どこから理解すれば良いのだろうか。カシオ計算機で約12年間サステナビリティの管理職を務めた「ニック木村」こと木村則昭・オルタナ総研フェローが「今さら聞けないサステナビリティ」の疑問にお答えする。

コンプライナス(法令遵守)の取り組み手順(4)ーーニック木村の「今さら聞けないサステナビリビリティ」(19)はこちらから

【Q11】当社もSDGsに取り組みたいという気持ちはあるのですが、どこから手をつければいいのでしょうか

【A11-1】SDGsの企業行動指針である「SDGコンパス」には、企業がSDGsに取り組むには何をどのように行っていけばいいのかについて、「5つのステップ」に分けて詳しく説明していますので、基本的には「SDGコンパス」を参考にしながら取り組みを進めるのがいいでしょう。

ここでは、今後3回に渡って「5つのステップ」について理解しやすいように簡単に説明していきます。

その「5つのステップ」の関係性について「SDGコンパス」では下記の図で説明しています。

SDGコンパス

つまり、まず「ステップ1 SDGsを理解する」から始め、ステップ2から3、次に4、そして5まで順次進んだら、そこで終わりではなく、またステップ2に戻り、同様のサイクルを繰り返します。このようなサイクルをPDCAサイクルと言います。

PDCAサイクルはPlan→Do→Check→Actというサイクルを繰り返すことで、次第に改善を重ね、より完成度を高めていくことが狙いですので、SDGsへの取り組みについても同様のアプローチが期待されていることが分かります。

また、中小企業にとっての「SDGコンパス」について、こう記しています。

SDGコンパスは大きな多国籍企業に焦点をおいて開発された。中小企業、その他の組織も、新たな発想の基礎として、必要に応じて変更して、この指針を使用することが期待される」

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kimuranoriaki

木村 則昭(オルタナ総研フェロー)

1982年上智大学外国語学部英語学科卒業後、2021年5月まで39年間カシオ計算機株式会社に勤務。初めの約27年間はシステム商品の海外営業を担当。その間オーストラリアに約2年、米国に約4年の駐在を経験。その後の約12年間はCSR推進室(後にサステナビリティ推進室)室長としてコンプライアンス及びCSR(サステナビリティ)のグループ内への浸透を推進。グローバルコンパクトの原則に基づき、ISO26000をガイダンスとして、特に「人権」を重点課題として取り組みを進めた。また、2015年にCSRリーダー組織を立ち上げボトムアップによるCSRのグループ内浸透を図った。 2018年度よりオルタナが主催するサステナビリティ(SUS)部員塾の講座「CSR検定3級試験過去問演習と解説」の講師を担当。特定非営利活動法人環境経営学会理事。

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キーワード: #SDGs

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