「ニッチ」を提供する生態系との共進化を目指して

■小林光のエコめがね(16)■

ある生物種の生態系の中での棲み処、生き場所を「ニッチ」や「ニッチェ」と言う。昨年末に概成した本格ZEH(ゼロエミッション・ハウス)の我が金山デッキは、茅野の人間・自然の生態系の中で、どのような居場所を占めるのだろうか。

金山デッキは、外観的には、周辺の文化や景観に適合するようにデザインされている。それは、一つには、北方の霧ヶ峰から諏訪に向かうなだらかな傾斜の尾根にシンクロした特殊な屋根棟の傾きである。

屋根断面の勾配も地域の伝統的な、平たいものに揃え、壁面色彩も景観条例に沿ったもので近隣2軒のお隣さんとほぼ同じだ。

北側から見た金山デッキ
北側から見た金山デッキ
hikaru

小林 光(東大先端科学技術研究センター研究顧問)

1949年、東京生まれ。73年、慶應義塾大学経済学部を卒業し、環境庁入庁。環境管理局長、地球環境局長、事務次官を歴任し、2011年退官。以降、慶應SFCや東大駒場、米国ノースセントラル・カレッジなどで教鞭を執る。社会人として、東大都市工学科修了、工学博士。上場企業の社外取締役やエコ賃貸施主として経営にも携わる

執筆記事一覧

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..