新しい資本主義、自動車3原則の大転換期に

おいおい、一体どうなっているのか、と首を傾げたくなるコトがおきている。米国のバイデン大統領からの依頼もあり、日本が主力エネルギーとしているLNG(液化天然ガス)を欧州に提供するらしい。資源国ではない日本にとってエネルギーは貴重な資源。それを他国に輸出するなんて、今まで聞いたことがない。現在、石油供給はピークアウトしているし、カーボンニュートラルの急先鋒である欧州はいまさら石油には頼れない。(自動車ジャーナリスト・清水 和夫)

しかも、最近の原油価格は1バーレルが100㌦(3月上旬時点)を超えている。だからといって、欧州の左派が主張する再生可能なエネルギーは、まだ欧州社会は養えない。当面は原子力や天然ガスで発電するしか手はないというのが、欧州のエネルギー事情だ。

そこでドイツがとった政策はロシアからドイツ国内に天然ガスを運ぶ大規模なパイプライン「ノルドストリーム2」を整備することだった。安定した天然ガスの供給で、産業を守るのがドイツの戦略。

しかし、ウクライナ情勢が怪しくなり、ロシアと欧州との綱引きが始まったが、ロシアはドイツにとって生命線の天然ガスの蛇口を握っているので、プーチンは強気に振る舞うことができる。

ドイツは対岸の火事ではない

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shimizukazuo

清水 和夫(自動車ジャーナリスト)

武蔵工業大学電子通信工学卒、1981年からプロのレースドライバーに転向、1988年本格的なジャーナリスト活動開始、日本自動車ジャーナリスト協会会員(AJAJ)、日本科学技術ジャーナリスト会議会員(JASTJ)、著書・共著に『クルマ安全学のすすめ』『燃料電池とはなにか』『ITSの思想』『ディーゼルこそが、地球を救う』などがある。

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