食品ロスと貧困問題が深刻化するなか、それらの解決につながる「フードバンク」の取り組みが広がっている。富士フイルムビジネスイノベーションは、食品ロス削減や経済的に困窮している家庭の食料支援に貢献するため、社内の防災備蓄食品約5万トンをフードバンク団体に寄贈。5月13日には「FUJIFILM SUPER CUP 2022フードドライブ防災備蓄食品 寄贈式」を開いた。

「FUJIFILM SUPER CUP 2022フードドライブ防災備蓄食品 寄贈式」で。左から日本プロサッカーリーグの髙田春奈理事、富士フイルムホールディングスの吉澤ちさと執行役員コーポレートコミュニケーション部長兼ESG推進部長、全国フードバンク推進協議会の米山廣明代表理事、環境省の土居健太郎環境再生・資源循環局次長
「FUJIFILM SUPER CUP 2022フードドライブ防災備蓄食品 寄贈式」で。左から日本プロサッカーリーグの髙田春奈理事、富士フイルムホールディングスの吉澤ちさと執行役員コーポレートコミュニケーション部長兼ESG推進部長、全国フードバンク推進協議会の米山廣明代表理事、環境省の土居健太郎環境再生・資源循環局次長

困窮世帯が増え、フードバンクの倉庫が空に

「新型コロナウイルスの影響が長期化するなかで、経済的に困窮する家庭が増えている。『フードバンク』の認知度は高まり、食品の取扱量は増えている一方で、食品倉庫が『空っぽ』になってしまうこともある」

こう語るのは、全国フードバンク推進協議会(東京都小金井市)の米山廣明代表理事だ。

「フードバンク」とは、規格外品や賞味期限が近い食品など、品質には問題ない食品を引き取り、福祉施設や子ども食堂などに無料で提供する取り組みだ。日本では、まだ食べられるのに破棄される食品(フード)ロスは、年570万トン(2019年度)にも上る。

米山代表理事は「日本に貧困問題はないと思われていたが、コロナの影響でだれでも貧困に陥る可能性があることが認識されてきた。実際に食料に困っている人も多く、昼食の弁当を用意できずに、部活動の大会に参加できないといった中学生の例もある」と話す。

「社会への価値提供はビジネスの参加資格」

富士フイルムビジネスイノベーションが寄贈した防災備蓄食品
富士フイルムビジネスイノベーションが寄贈した防災備蓄食品

こうした深刻な事態を知った富士フイルムビジネスイノベーションは、同社が特別協賛する「FUJIFILM SUPER CUP 2022」で、日本プロサッカーリーグ(以下、Jリーグ)と協働し、フードドライブを実施することを決めた。フードドライブは、家庭などで余った未使用食品を持ち寄り、まとめてフードバンクに寄付する取り組みだ。

2月12日の試合当日には、会場の日産スタジアムで、来場者444人から1068個(295kg)の食品を集めた。それらを横浜市と対戦クラブとかかわりのある川崎、浦和のフードバンク団体に寄贈した。

加えて、同社はJリーグと連携協定を締結している環境省の協力のもと、賞味期限が近く、入れ替え対象となる社内の防災備蓄食品をフードバンク団体に寄贈。全国4カ所の倉庫に格納されていた3万1000食(約5トン)を全国フードバンク推進協議会様に加盟する団体など、東京、愛知、岡山、宮城、岩手ほか全国8団体に寄贈した。

富士フイルムホールディングスの吉澤ちさと執行役員
富士フイルムホールディングスの吉澤ちさと執行役員

富士フイルムホールディングスの吉澤ちさと執行役員コーポレートコミュニケーション部長兼ESG推進部長は、「無駄を出さずに、社会のお役立にしていくということを常々考えている。コロナで経済状況が悪化するなか、食品ロス削減と困窮世帯の食料支援に貢献したいという思いで取り組みを始めた」と話す。

食品を受け取った米山代表理事は、「支援に感謝している。通常は食品メーカーからの寄贈が多いが、今回のように食品関連企業でなくても、防災備蓄食品の提供やフードドライブの実施など、できることがある。これからも支援を必要とする人に食料を届けていきたい」と思いを語る。

吉澤執行役員は「社会に価値を提供していくということは、ビジネスを行う上での参加資格ともいえる。今後はグループ会社にも広げていくなど、継続的にフードドライブに取り組んでいきたい」と意気込みを語った。

(PR) 富士フイルムビジネスイノベーション