日本人一人あたりのコメの消費量は年々減少し、全国各地で水田の耕作放棄が広がっている。そうしたなか、コメの総合メーカーである東洋ライス(和歌山市)は、コメが持つ本来の価値を「見える化」し、日本のコメ産業を盛り上げようと、コンソーシアムを立ち上げた。国立遺伝学研究所とも連携し、同社が開発した栄養価の高い「金芽米」の成分解析を進め、その健康効果を解明する研究も行う。
■コメの栄養価は精米技術で変わる
1961年に精米機メーカーとして創業した東洋ライスは、精米機器や米製品を開発・販売してきた。なかでも、同社が2005年に発売した「金芽米」は、健康意識が高まる消費者ニーズに応えたヒット商品だ。