パタゴニア創業者が全株譲渡:「会社は誰のものか」

米スポーツ大手のパタゴニア創業者であるイボン・シュイナード氏(83)が、保有する同社の全株式を、地球環境保全の非営利組織に寄付することが明らかになりました。ニューヨークタイムズなど複数の米メディアが報じました。このニュースを聞き、改めて「会社は誰のものか」という命題を考えてみました。(オルタナ編集長・森 摂)

ニューヨークタイムズなどによると、シュイナード氏と家族が保有する同社の全株式は30億ドル(約4300億円)の価値があり、毎年数億ドルの運用益が得られるとしています。

すでにその2%を非営利組織「パタゴニア・パーパス・トラスト」に寄付し、残りの98%も非営利組織「ホールドファースト・コレクティブ(the Holdfast Collective)」に寄付するそうです。

同紙のインタビューに対して、シュイナード氏は「私たちは、地球を守るために活動している人のために、財産を放棄することにした」と答えました。

実は、私がオルタナを創刊したのも、20年あまり前のシュイナード氏とのインタビューがきっかけの一つでした。「オルタナ宣言:新雑誌発行に向けての決意」(2006年7月26日)にその詳細を掲げています。

当時、私がシュイナード氏に「会社は誰のものだと考えますか」と聞いたところ、彼は「株主のものでも顧客のものでもない。地球のものだ」と答え、驚いた経験があります。

「会社は誰のものか」という問いかけは愚問

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森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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