サステナ担当リレーコラム:パナソニック

サステナX

記事のポイント


  1. パナソニックは2013年から無電化地域に「あかり」を灯す活動を行う
  2. 現地の「自走」を目指し、パートナーと同地域の教育や健康、収入向上を支援
  3. 誰でも参加できる「みんなでAKARIアクション」の参加パートナーを募集中

サステナ担当者リレーコラム(30)

企業のサステナビリティ担当者のリレーコラムです。参加するのは、14社のサステナビリティ/CSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第30弾はパナソニックホールディングスのCSR・企業市民活動担当室の多田直之さんです。

*CSRリレーコラム参加企業一覧

フジテレビジョン
日本航空
セブンアンドアイホールディングス
リクルート
千代田化工建設
リコージャパン
帝人
ゴールドマン・サックス
三菱地所
メルカリ
ユーグレナ
パナソニックホールディングス
リクシル

無電化地域の未来を照らす、より多くの仲間とともに

地域へあかりを届け、現地の自走を促す

「カンボジアのとある村にあかりがついた。家族の笑顔をみながら夜ご飯を食べる。兄弟と学校の宿題をする。子どもが寝静まった後に、仕事をする」

無電化地域の未来を照らすプロジェクト「LIGHT UP THE FUTURE」

あたり前のようですが、私が訪れたこの村の人たちにとっては全て、初めての体験でした。

私たちパナソニックグループの企業市民活動では、「貧困は罪悪である」という創業者の思いをもとに、「貧困の解消」をテーマに無電化地域へあかりを届ける活動を推進しています。

この無電化地域への活動は、2013年から「ソーラーランタン10万台プロジェクト」として動き出し、当初目標としていた10万台の寄贈は2018年に完遂しましたが、未来に向けて継続的に活動をさらに進めていくべきだと考えました。

そして、再生可能エネルギーによるあかりを、様々なパートナーと連携して無電化地域に届け、現地での支援プログラムを通して、教育や健康、収入向上の機会創出をすることで貧困のない持続可能な社会づくりをお手伝いする、無電化地域の未来を照らすプロジェクト「LIGHT UP THE FUTURE」として新たなスタートを切りました。

我々がこの取り組みの中でこだわっているのが現地の「自走」を促す活動です。いまもなお、無電化で暮らしている人々が約8億人以上いると言われている中で、誰もが自分らしく活き活きと暮らす持続可能な共生社会のためには、「自走」が不可欠であると考えているからです。

ただ、いち民間企業としてできる事には限りがあるのが正直なところです。そのため、パートナーシップの強化に重きを置いて活動しています。

ケニアで活動する国際NGOワールド・ビジョン様とは、そのコミュニティの特性を見極めながら、現地の「自走」につながる優先度が高いテーマを綿密に考えています。

それは、夜間の勉強時間確保による学力向上であったり、夜間内職による世帯収入向上であったりと様々です。例えばケニアのエンクトト地区では、「健康の機会創出」を目標に定め、2018年に診療所へ太陽光発電の蓄電システムを導入しました。

パートナーの協力も得ながら、太陽光パネルのメンテナンスを現地コミュニティのメンバーが整備できるように支援し、安定した夜間診療が実現しました。

夜間診療の患者に至っては2018年の64人に対して2022年は3,092人と爆発的にその数が伸びており、ここを担当する看護師は夜間の患者の対応に追われて、夜も眠れないと冗談交じりに話していました(笑)。

国際NGOワールド・ビジョン様とケニア保健省の皆さん

■理解者・実行者を増やすことで社会のうねりを作りたい

最近では、NGO/NPOとの連携に限らず、企業・自治体・学校・一般の方々と連携させて頂います。

どなたでも古本やリサイクル品などの寄付を通じて、無電化地域へあかりを届けられるプログラム「みんなで『AKARI』アクション」は、継続的に無電化地域の支援をしたい、そのために支援の輪を出来る限り広げていきたいという当社の想いが込められています。

この取り組みは単に当社の活動を支援して頂くのではなく、参加側が主体となる仕組みにもなっているんです。

例えば企業様と連携する際、パートナー企業様の活動としては、本・CD等をリサイクルに出し再販することで、循環型社会への取り組みを推進できます。

さらには、再販により捻出された資金が再生可能エネルギーとして無電化地域へ届けられるという、2段階の寄付活動になっています。

一般の方にとっても、古本やCD等の身近なもので貢献できる点は、年齢を問わず気軽に参加できるものではないかと思っています。

このように、様々なパートナーとの連携は、現地への支援の輪を広げるだけではなく、社会課題を一緒に解決していく「理解者・実行者」を増やす継続的な支援につながると考えています。

デジタル化社会の中で、1人のSNS投稿がきっかけで社会を動かした事例は多数あります。誰もが社会を動かす力を持っている今だからこそ、企業や組織の枠を超え、あらゆる方面の理解者・実行者が増えれば、増えるほど社会のうねりは作れるのではないでしょうか。

情報にすぐアクセスできる今だからこそ、アナログな活動も意識しています。例えば、本社のある門真市の小学校から「みんなで『AKARI』アクション」を通じて頂いた寄付を、先日ケニアの小学校に届けてきました。

今後も手触り感のある「参加してみたい!」と思える活動を工夫していきたいです。

ケニア イルキマティ小学校でのタペストリー寄贈

この記事をご覧頂いている企業、NGO/NPO、自治体、学校、一般の方々、私たちは社会から貧困がなくなるよう、日々活動を続けていきます。

無電化地域の未来にあかりを照らす仲間を募集しておりますので、気になった方は、ぜひお問い合わせください。

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キーワード: #CSR#CSRリレーコラム

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