記事のポイント
- 貝印の「紙製カミソリ」が国内での販売が好調に推移し、中国へ進出
- 従来製品に比べてプラスチック使用量を98%削減した
- 国内でもイオンやイトーヨーカ堂など販売網を拡大している
貝印の紙カミソリが国内での販売が好調に推移し、中国にも進出する。紙カミソリは従来製品に比べてプラ使用量を98%削減した。同社は18年より開発を進めて、22年から国内で販売する。取り扱い店舗はローソンを皮切りに、イオンやイトーヨーカ堂、ドラッグストアなどに拡大した。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

紙カミソリはハンドル部分が紙、刃体部分が金属でつくられている。従来製品に比べてプラスチックの使用量を98%削減した。国内ではローソンを皮切りに、イオンやイトーヨーカ堂、ホームセンターやドラッグストアへ拡大する。
使用する際には、商品記載の指示に従い紙を折って組み立てる。使用は1回きりだ。紙は耐水性が高く、冷水や約40℃のお湯に濡れても、使用することができる。
紙カミソリ開発のきっかけは、「ワンデーの使い捨てのカミソリ」の商品化に向けたプロジェクトだった。
プロジェクトは2018年に立ち上がり、社内でアイデアを持ち寄った。従来のカミソリはプラスチック使用量が多く、使い捨てにするとプラごみが増えて環境負荷が大きくなるという課題もあった。
そこで出てきたのが「紙カミソリ」のアイデアだ。開発を行い、21年4月に「KAIストア」でテスト販売を実施。その後、量産体制を築き、22年からローソンで先行販売を始め本格展開となった。
売上高については非公表だが、ローソンを皮切りにイオンやイトーヨーカ堂、ホームセンターのコーナンや、ドラッグストアのダイコクドラッグなどで取り扱うなど、順調に拡大していた。
中国の代表的なデザイン賞で受賞したことなどが今回の進出につながったようだ。