記事のポイント
- 経産省はSXを通じて企業価値を向上する企業群を「SX銘柄」として選定した
- 応募企業の強みと課題を価値創造ストーリーの要素別に分かりやすく整理
- SX銘柄2025選定企業のベンチマークを通して経営・事業の変革に取り組もう
SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)とは、企業が社会課題や環境変化を成長の機会と捉え、経営や事業のあり方を抜本的に変革することを指します。企業はSXを通じて、自社と社会の持続可能性を両立させながら、長期的な企業価値の向上を目指します。SXは、筆者が本連載コラムで扱う「サステナビリティ経営」と同義です。(オルタナ編集委員/サステナビリティ経営研究家=遠藤直見)
■「SX銘柄2025」にアシックスやKDDIなど13社が選ばれた
経産省は、東京証券取引所と共同で、SXに取り組む先進的企業群を「SX銘柄」として選定しています。今回で2回目となるSX銘柄選定は、2024年9月18日から11月18日にかけて、東証の全上場企業(約3800社)を対象に募集が行われました。
選定にあたっては、PBR(株価純資産倍率)1倍以上であることが前提要件とされています(応募自体は1倍未満でも可能)。
応募企業数は70社(前回159社)で、時価総額が4兆円以上の企業の約4割が応募しました(前回は約7割)。今回はプライム市場上場企業に限定された点も特徴です。
「SX銘柄2025」に選定された企業は以下の13社です(5月14日に公表)。

■「価値観」「長期戦略」「ガバナンス」などでSXを評価する
■SXの実現力は価値創造ストーリーと実績に基づき評価される
■「SX銘柄2025レポート」から先進企業の強みを学ぼう
■KDDIはESG関連KPIを役員報酬・全社員の賞与と連動へ
■自社の価値観に根差した長期ビジョンを軸に定めよう