記事のポイント
- 京都銀行は目標達成に応じて金利を優遇するサステナ融資を行う
- 脱炭素や健康経営、子育て支援など7つの目標をKPIに定めた
- 顧客が野心的なサステナ目標を達成できるように融資で支援する
京都銀行は「京銀サステナビリティ・リンク・ローン」を通じ得意先のサステナビリティ活動を支援する。同ローンでは、7つのターゲットの達成度合いに応じて金利条件が変動する融資だ。ターゲットは、「温室効果ガス排出削減」「健康経営」「子育てサポート」など、7つと幅広く展開する。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

サステナビリティ・リンク・ローンは、環境省のガイドライン2024年版によると次の様に定義される。
1.借り手が野心的なサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)を達成することを奨励するローンである。
2.KPIは目標の達成状況を測るための指標であり、SPTsはその指標において達成すべき水準を意味する。
3.サステナビリティ・リンク・ローンは、グリーンローンと異なり、調達資金の融資対象が特定のプロジェクトに限定されず、一般事業目的に使用されることが多い。
国際的な指針である 「サステナビリティ・リンク・ローン原則」によって、フレームワークが制定されている。
京都銀行の「京銀サステナビリティ・リンク・ローン~ Seven Targets(セブンターゲット) 」は、下記の7つの「サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)」を設定した。この7つのSPTsの中から、ESG戦略と整合した目標を選択し、その達成度合いに応じて金利条件が変動する融資である。
1.中小企業向けSBTの取得(温室効果ガス排出削減)
2.再エネ100宣言RE Actionへの参加(再生エネルギー)
3.健康経営優良法人の認定(健康経営)
4.DX認定の取得(デジタルトランスフォーメーション)
5.トライくるみん/くるみん/プラチナくるみん認定の取得(子育てサポート)
6.えるぼし/プラチナえるぼし認定の取得(女性活躍推進)
7.もにす認定の取得(障害者雇用)
7つのSPTsのいずれかを達成することがKPIとなる。



