記事のポイント
- 2025年の「人手不足倒産」が初の400件を超え、過去最多を更新した
- 建設業や物流業、老人福祉事業など労働集約型産業で倒産増加が目立つ
- 賃上げ機運が高まるなか、小規模企業を中心に経営の厳しさが増している
企業信用調査を手がける帝国データバンク(東京・港)は2月20日、2025年に人手不足を理由とする企業の倒産が427件にのぼったと発表した。「人手不足倒産」は3年連続で過去最多を更新し、年間で400件を超えたのは初めて。建設業や物流業、老人福祉事業など労働集約型の業種で増加が目立つ。(オルタナ編集部=川原莉奈)
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帝国データバンクはこのほど、全国2万3859社を対象に「雇用過不足」に関するアンケート調査を実施した。その結果、正社員の人手不足を感じている企業の割合は、2026年1月時点で52.3%に達し、非正社員でも28.8%となった。業種別では、正社員では「建設」など7業種が6割を上回った。
一方、非正社員で6割を超えたのは「人材派遣・紹介」だけで、正社員に比べると改善傾向もみられた。背景には、DXやスポットワークの普及による生産性の向上があるとした。
こうしたなか、「人手不足倒産」が相次ぐ。2025年には427件発生し、年間として初めて400件を超えた。なかでも建設業や物流業、老人福祉事業など労働集約型の業種で増加が目立ち、人手不足が企業経営に直接影響を及ぼす実態が浮き彫りになった。
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建設業では「仕事はあるが、人手不足で受注できない」との声も多く、人材を確保できれば増収が見込める企業も少なくない。だが、現役世代の高齢化や引退が進み、人材の確保は容易ではない。
賃上げ機運が高まるなか、採用や待遇改善に十分な原資を確保できない小規模企業も多く、正社員の人手不足の割合は今後も高水準で推移するとみられる。
人手不足は一過性の問題ではなく、持続的な対応が求められる段階にある。



