記事のポイント
- 環境省は、新たに108カ所を自然共生サイトとして認定した
- 追加されたのは、ワタミの牧場やパナソニックの里山での保全活動など
- 企業など民間の取り組みを促進し、生物多様性の維持・回復を目指す
環境省は3月17日、地域生物多様性増進法に基づき、新たに108カ所を「自然共生サイト」に認定した。今回追加されたのは、ワタミの牧場やパナソニックの里山、大日本印刷の森林での保全活動などだ。企業やNPOなど民間の取り組みを促進することで、生物多様性の維持・回復を目指す。(オルタナ編集部=松田大輔)

政府は2023年に「生物多様性国家戦略」を改定し、生物多様性の喪失を止め、回復に転じさせるネイチャーポジティブを目標に掲げた。
ネイチャーポジティブの実現を目指す一環として、環境省は23年から自然共生サイトの認定を始めた。3回目となる今回の認定では新たに108カ所が認定され、合計で569カ所となった。
主な認定対象は、企業の森や里地里山、都市の緑地など、民間の取り組みで生物多様性の維持や回復、もしくは新たな創出が図られている区域だ。企業やNPOなど民間の取り組みを促進することで、生物多様性の維持・回復を目指す。
ワタミが運営する「ワタミ美幌峠牧場」(北海道美幌町)は、牧場としては国内初の認定となった。同牧場は放牧を中心とした酪農に取り組んでおり、農薬や化学肥料を使わない牧草を牛の主食に用いるなど、地域の環境に合わせた酪農を実践してきた。
土壌や地下水、河川への環境負荷の低減を図るなど、牧場周辺の生態系にも目を配る。地域環境計画(東京・世田谷)の調査によると、牧場周辺の沢には絶滅危惧種のニホンザリガニが生息し、牧草地はオオジシギなど希少な鳥類の生活拠点となっている。
自然共生サイトにはこのほか、サントリーや三井物産、大日本印刷などの森林保全をはじめ、ゴールドウインの湿地やパナソニックの里山での保全活動などが認定された。



