編集長コラム) なぜ和菓子店にはCSR企業が多いのか

6月1日、和菓子の駿河屋(和歌山市)が破産手続きするというニュースが流れた。

駿河屋は室町時代中期の1461年に創業し、「練り羊羹(ようかん)」を初めて世に出した老舗として知られている。全国各地には「駿河屋」からの分家、暖簾分けによるものは11社あるそうだ。

創業550年余りの老舗が幕を下ろしたのは寂しい限りだが、同社の場合は、当時の社長らが2004年、架空の第三者割当増資を行ったとして逮捕・起訴されたのをきっかけに信用が悪化したという背景があった。

駿河屋の破産は残念なニュースだが、一方で、和菓子業界にはCSRに積極的な企業や店が実に多い。

駿河屋から少し遅れて室町時代の後期に京都で創業した「虎屋」(とらや)は、WWFJapan(世界自然保護基金日本委員会)を通じて、野生のトラの保護活動を支援している。餡(あん)の原材料である北海道の小豆の生産環境を守るために、地球温暖化防止のための活動も続ける。

「たこ焼きにしか見えないシュークリーム」「お好み焼きそっくりなマロンケーキ」などユニークなお菓子で知られる「虎屋本舗」(福山市、1620年創業)の高田信吾社長は、ホームページで熱くCSRを語る。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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