自然エネルギー100%自治体は57!−最新の「エネルギー永続地帯」が公表

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千葉大学の倉阪秀史教授

千葉大学の倉阪秀史教授

自然エネルギーだけで、地域のエネルギーをまかなうことができるのか?そんな疑問に応えるのが、「エネルギー永続地帯」という考え方だ。

永続地帯とは、ある地域のエネルギー需要を、そこにある自然エネルギーでどれだけまかなえるかを計る指標で、100%を越えている地域を持続可能な「エネルギー永続地帯」としている。

その調査によれば、日本には100%以上の自治体がすでに57もあるという。その緻密な調査から見えてくるのは、日本の自然エネルギーの可能性と、エネルギー政策の方向性だ。(ノンフィクションライター 高橋真樹)

■ 自然エネルギーの自給率が日本全体で増加

今月15日に最新(2013年度のデータ)の永続地帯を発表したのは、千葉大学の倉阪秀史教授らが取り組む永続地帯研究会。研究会は、永続地帯の調査が自然エネルギーの活用や地域の持続性を考える指標につながるとしている。

それによれば、100%エネルギー永続地帯(自治体)は、2011年度には50カ所だったところ、2012年度には52カ所、2013年度には57カ所に増加している。一位は大分県九重町の1128%。

また県のレベルでは、エネルギー需要の10%以上を自然エネルギーでまかなっている地域が2011年度では9県だったところが、2013年度には14県に増えている。1位は大分県の26.9%で、以下は秋田、富山、長野、鹿児島県と続く。

これらの数値は、必ずしもその地域が努力して自然エネルギーを導入したり、自給自足していることを示すものではない。

例えば一位になっている九重町には九州電力の建設した八丁原地熱発電所などがあり、自治体レベルで線引きすれば需要を大きく上回る数値が出ていても、電力は九州全域に送られるため、その自治体にそれほどメリットがあるわけではないからだ。とはいえ、日本の各地域にどれだけの可能性があるのか、またそれが毎年どう変化しているのかを示す一つの指標にはなるだろう。

今回の結果から見えてくるものは何だろうか。自然エネルギーの電力を国が保証した価格で電力会社が買い取るFIT(固定価格買取)制度の導入によって、少しずつだが日本の永続地帯やエネルギー自給率は確かに増加している。しかし、倉阪教授は「もっと増えているかと予測していた」と言う。

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2014年11月20日(木)19:53

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