スッポン、名は知られるも知られざる生息状況ーー私たちに身近な生物多様性(10)[坂本 優]

坂本 優
生きものコラムニスト
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写真C:深さ30cm弱の大きさのレジ袋が右上に写る。画面上のスッポンの鼻先から甲羅の最下部までは45cm以上ありそうだ(石神井川で撮影)

写真C:深さ30cm弱の大きさのレジ袋が右上に写る。画面上のスッポンの鼻先から甲羅の最下部までは45cm以上ありそうだ(石神井川で撮影)

スッポンは、水中にいる時間が長く泳ぎも早い。浮いているときも鼻先以外は水面下にあることが多く、人の目に触れる機会は少ない。それもあってか、自然界での生息状況は、意外と知られていない。絶滅が危惧される状況ではないにせよ、その判断の基礎となるデータ収集も充分ではないようだ。

写真D:不忍池の大型個体。前後にはみ出るように乗っている板は、幅20cmほどか

写真D:不忍池の大型個体。前後にはみ出るように乗っている板は、幅20cmほどか

板橋区から北区にかけての石神井川でも、ときおりスッポンを見かける。B、Cはその写真だ。Bの画面左側の煙草の吸殻を実物大に拡大すると、Bのスッポンは甲羅の短径(横幅)でも30㎝近くありそうだ。すると甲羅の長径(縦の長さ/甲長)は40cm近い大物か。洗面器からもはみ出すような大きさだ。

Cの写真のスッポンは、水中を漂うレジ袋と見比べていただくことで、その大きさが推測できる。ちなみに、このレジ袋がこのまま海に流れ出ると、クラゲと間違えて飲み込むウミガメ等に死をもたらす可能性もある。Dは、大きさを直接比較するものがないが、不忍池の大型個体だ。

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坂本 優
生きものコラムニスト
1953年生。東京大学卒業後、味の素株式会社入社。法務・総務業務を中心に担当。カルピス株式会社(現アサヒ飲料株式会社)出向、転籍を経て、同社のアサヒグループ入り以降、同グループ各社で、法務・コンプライアンス業務等を担当。2018年12月65歳をもって退職。大学時代「動物の科学研究会」に参加。味の素在籍時、現「味の素バードサンクチュアリ」を開設する等、生きものを通した環境問題にも通じる。(趣味ラグビー 関東ラグビー協会理事)

2015年7月8日(水)14:56

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