東京五輪と食材選定基準――日本農業 常識と非常識の間

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どうも日本は東京五輪の実現に向かって重たい荷物を背負いつつあるようだ。国立競技場問題の次はエンブレム問題で、これから何が起こるのだろうと滅入った気分になる。正直な所、東京オリンピック招致が「おもてなし」で決まった時、やるべきことが違うのではないかと、素直に喜べない感覚を抱いた人はそれほど少なくなかったと思うのだ。(エフティーピーエス 代表取締役=徳江倫明)

徳江倫明

先日のNHKの調べでは、川内原発の再稼働に反対している人が48%とのことだった。他のメディア調査でも過半数以上が反対だ。安保法制に対してもしかり。それらの人々は、おそらく五輪招致に疑義を持った人と、どこか通底している気がする。

その東京五輪で、悩ましい問題がもう一つ浮上している。選手村で使われる食材の選定基準だ。2012年のロンドン五輪では、食材は食品安全に加えて環境配慮基準にも沿って調達されていたことは、日本ではほとんど知られていない。

2016年のリオデジャネイロ五輪も同様で、とりわけ重視されているのが資源の「持続可能性」という視点だ。

農産物でいえば、環境配慮や安全衛生を重視した管理基準である適正農業規範といわれるGAP(Good Agriculture Practice)認証。海産物では「海のエコラベル」とも言われ、海洋環境を守り、水産資源の持続的利用に配慮した海産物を認証するMSC(Marine Stewardship Council)認証などである。

さらに食材ではないが、選手村で使用される家具類も、森林資源の持続的利用に配慮した木材であることを保証するFSC(Forest Stewardship Council)認証品を使用するという。

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2016年2月5日(金)14:30

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