「企業の目的は利益ではない」は「きれいごと」か

今年6月にカナダのバンクーバーで開かれた「サステナブル・ブランド国際会議・北米本会議」で、主催者側の登壇者が「サステナブル・ブランドを実現するための5つの条件」を壇上で掲げた。それは下記の通りだ。(オルタナ編集長・森 摂)

1)Purpose Beyond Profit(利益を超えた存在意義=パーパス)
2)System-Wide Brand Influence(組織的なブランド発信力)
3)Regenerative Operations(再生産可能なビジネス・オペレーション)
4)Net-Positive Products & Services(環境負荷がない製品・サービス)
5)Transparent Proactive Governance(透明で積極的なガバナンス)

3つ目の「regenerative」 は、いま英語圏のサステナビリティ関係者の間ではやっている言葉で、前回の編集長コラム「なぜサステナビリティでは十分でないか?」で触れたので、興味がある方は参照されたい。

この5条件を7月に東京のセミナーで紹介したところ、参加者から次のような質問を受けた。「『利益を超えた存在意義』の意味が分かりません。企業の最大の目的は利益を上げることではないでしょうか」。

その質問がずっと私の頭にこびりついていて、いつかコラムにしようと思っているうちに3カ月ほど経ってしまった。遅ればせながら、まとめておきたい。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #パーパス

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