編集長コラム) 「SDGs」を死語にしてはいけない

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オルタナ56号(2019年3月末発売)ではSDGs「アウトサイドイン」ビジネス戦略の特集を組みましたが、今まさに日本企業は、SDGs(持続可能な開発目標)を経営に取り込んでいくためのブレークスルーが問われています。

前号(55号)では「SDGsウォッシュ(取り組むふりをすること)」について特集しましたが、胸にSDGsのバッジを付けるだけで、取り組んだ気になることは茶番でしかありません。

外務省がSDGs普及のためにピコ太郎を起用したことは、当時は話題を呼びましたが、今となってはその場の空気を盛り上げるだけの存在に終わりました。

私たち日本人の国民性として、ビジネスもライフスタイルも「はやりすたり」の振れ幅が大きい傾向があるようです。例えば10年以上前、LOHAS(ロハス、Lifestyle of Health and Sustainability)という言葉が日本でもはやりました。「健康とサステナビリティ」に根差したライフスタイルを意味し、当時は関心層に受け入れられましたが、残念ながら、すでに日本では死語になりました。

CSV(共通価値の創造)も、2012年にマイケル・ポーター・ハーバード・ビジネススクール教授の論文が日本にも紹介され、日本の経営者の間で一大ブームになりましたが、いまCSVと口にする経営者の数は減っているようです。CSVは実はネスレのピーター・ブラベック元CEOが提唱したもので、他企業が安易に言葉だけ拝借しても限界があったようです。

BOP(ベース・オブ・ピラミッド)ビジネスという言葉も数年前にビジネス界で大きな話題を呼びましたが、こちらも残念ながら、いまでも使う日本企業はほとんどありません。

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2019年4月3日(水)19:09

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