聴覚障がい者ら「コロナ会見で手話通訳を放映して」

新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が7日、7都道府県を対象に発令された。状況が刻々と変化するなか、政府や各都道府県が実施する会見の内容が、聴覚障がい者を含むコミュニケーションに困難を抱える人に行き届いていないとして、政府関係者に要望書が提出された。すべての会見で手話通訳および字幕を付け、それを放映するように求めたものだ。(オルタナ副編集長=吉田広子)

毎日新聞のライブ配信では、手話通訳者が最後まで放映されていた(YouTubeから)

要望書を提出したのは、特定非営利活動法人インフォメーションギャップバスター(IGB)。生まれつきほとんど耳が聞こえない理事長の伊藤芳浩さんは、取得する情報の量や質によって仕事や生活の不利益や、命の危険があることを問題提起し、情報格差の解消に力を注いできた。

伊藤さんは「政府や各都道府県で実施される会見の多くは、手話通訳や文字通訳(字幕)が付いていない。3月下旬ころから徐々に増えてきたが、せっかく手話通訳が設置されても、テレビやネット放送で手話通訳者を映さないことも多い。リアルタイムで情報にアクセスできず不安やストレスを抱えている人はたくさんいる」と指摘する。

実際に、4月7日の緊急事態宣言を出した首相会見のライブ配信では、手話通訳が設置されていたものの、ほとんどが上半身をアップにした首相の映像で、手話通訳者が映っていない放送が多かった。

ニュース番組として放送される際には手話通訳のワイプが挿入されることもあるが、どうしても断片的な情報になってしまう。

一方で、福井県は会見者の中央に手話通訳者を配置することで映像に映り込むように工夫するほか、報道機関にも放映するように依頼しているという。

■「音声、手話、文字」の3つが重要

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2020年4月8日(水)11:44

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