日本のビオセボンで、カルフールとイオンが協議へ

今年9月に破たんした仏オーガニックチェーン「ビオセボン」の買収を決めた仏総合スーパー大手カルフールが、ビオセボンの商号使用などを巡って、日本でビオセボンを運営するイオンと数週間以内に協議する方針であることが11月4日、明らかになった。(在パリ編集委員・羽生のり子)

カルフールのスリー部長

カルフールのブノワ・スリー オーガニック事業部長がオルタナの取材に答えた。スリー部長は「ビオセボンのロゴ使用権など知的所有権を含めてカルフールが買収したが、当面はイオンにビオセボンの商号使用の禁止を求めることはないだろう」と示唆した。

11月2日パリ商事裁判所の判決で、カルフールがビオセボンを買収することが決まった。オーガニック市場が欧州全体で急成長する中、カルフールはこの分野を強化するため2018年にブノワ・スリー氏をオーガニック事業部長に起用していた。

スリー氏は1994年からオーガニック業界に携わり、2001年から2018年までオーガニック専門店「ラヴィ・クレール」のゼネラル・マネージャーを務めた。また、カルフールに移る前はフランスのオーガニック加工業者・流通業者連盟「ナッテクスビオ」の会長も務めていた。カルフールで「ムッシュー・ビオ」(ミスター・オーガニック)と呼ばれるほどの存在だ。

カルフール部長とのやり取りは下記の通り。

森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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キーワード: #オーガニック

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