河野太郎衆議院議員「為替の変動に左右されないエネルギーは、自然エネルギーしかない」

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「今から再生可能エネルギーを増やして、為替の影響を受けない経済構造にしておかなければいけない」と語る河野太郎議員

1ドル=77円前後で高止まりする「超円高」が続いている。製造業はかなり大変だろうが、少なくとも石油や石炭などの化石燃料を輸入するには大きなプラスだ。

10年以上前から「反核燃料サイクル」論者として脱原発を唱えてきた自民党の河野太郎衆議院議員は「円高は電力会社にメリットだろう」と皮肉りつつ、為替とエネルギーの問題について次のように語った。

「円安に振れると、今度は化石燃料の値段が上がりますから、今から再生可能エネルギーを増やして、為替の影響を受けない経済構造にしておかなければいけません。そのためにも再生可能エネルギー法案を可決して、全量買い取り制度を導入しなければならないのです。電気代は多少上がるかもしれませんが、月に数百円です。その程度なら将来に対する保険として考えてもいいのではないでしょうか」

経済団体や政治家、一部のマスコミは、原発を止めて電力が不足すると企業は生産拠点を海外にシフトするから、国内産業が空洞化すると恫喝しているが、河野氏は次のように反論する。

「製鉄のように莫大な電力を使うところは別にして、一般的な製造業では、製造原価に占める電気代は約1.4%です。1~2割上がっても1.5%程度になるにすぎません。やはり為替の影響の方がよほど大きい。電力が足らないと中国やベトナムに製造業が流出してしまうという人がいるけど、向こうは現在すでに電力不足で停電しているのに、そんなところにわざわざ行きますかと。あり得ない話です」

原発は13カ月に一度、定期点検することが義務付けられている。現在、安全への不安から定期点検後の再稼動を躊躇する自治体が増えているが、河野氏は原発が止まっても問題なしという意見だ。

「原発をなくすと電気代が上がると言われますが、そもそも日本は、これまですでに海外に比べて電気代が高かったのです。経団連はそれに対して文句を言ってきましたか、日経は何か書いてきましたか、と言いたい。彼らは原発が止まるとなったら急に言い出した。このまま54基の原発すべてが止まっても、実は大きな問題にはならないだろうと思います。本当に電力が不足するのは真夏の一週間程度で、そのうち何時間かです。そのピークのときだけしっかり節電すればいい話です。ただ、火力発電所が何かのトラブルで止まったりするとバックアップがなくなりますので、最低限どれだけの原発を動かせばいいのか議論すべきでしょう」

菅首相は先月、海江田経済産業相の「原発安全宣言」をひっくり返す形で、原発のストレステスト実施を表明、野党やマスコミから総スカンをくらった。そのほとんどは「首相の思いつき」という理由だ。しかし、河野氏の意見は少し違う。

「これから順次行われるストレステストは、ハードウエアだけが対象なのが問題です。ソフトウエアすなわちオペレーションこそテストすべきです。日本では、原発は事故を起こさないというのが前提になっていました。九州電力のやらせメール問題を見てもわかるように電力会社には隠蔽体質がありますから、事故が起きたときはヒトの問題のほうが大きいのです」

原発の設置、運用、再稼働でストレステストが今まで行われていなかったこと、また行おうとしなかったことこそが大問題である。それにしても「ヒト」(=電力会社の社員・経営者)のストレステストはかなり難しい問題だ。運用マニュアルを整備したところで、それに従うかどうかわからないのだから。(横山渉)

2011年8月24日(水)10:26

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