当時チェルノブイリ原発で事故処理に叔父があたっていたという現地の女性は、「叔父は国民の英雄として表彰され、懐中時計をもらったが、2001年から病気となり働けなくなった」と話した。
処理にかかわった人が5年、10年経ってから発病したことについて、「当時は英雄でも、のちに被害者になる」と語り、「福島の状況についても同様な結果になるのでは」と懸念を表した。
ドイツ人の高校生は「世界各地の原発で事故が起こる可能性がある。今は第3次世界大戦を生きているのと同じ」と言い、「政府が脱原発を決めたからといって、安心してはいけない。自分の求める世界をつくるために、電力会社を変えるなど一人ひとりできることがある」と呼びかけた。
ドイツ在住の州劇場専属女優の原サチコさんも、福島や東京の知り合いの思いを伝えた。
ドイツでは、チェルノブイリ事故の影響を受けている子どもたちを支援しているグループが全国各地にある。汚染地区に住み続けているために、当時生まれていなかった子どもたちにも健康被害が出ているという。(オルタナ編集部=独ハノーバー・田口理穂)
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