ブラジルのストリートチルドレンにサッカー場を

慈善協会の活動を通して、社会復帰した子どもたちはこれまで数知れない。ここで働くスタッフは、「ブラジルではいつの頃からか、子どもが保護される対象から排除の対象になってしまいました。子どもたちの権利を取り戻さなくてはいけません」と語る。

◆大好きなサッカーで社会とつながる環境を

慈善協会に通ってくる子どもたちが一番楽しみにしている事が「みんなでサッカーをすること」。しかし慈善協会には十分な設備がなく、子どもたちは狭い場所でしか遊ぶことができない。

そこで協力を求めたのが、国際交流の船旅を実施している「NGOピースボート」だ。ピースボートは、サッカーを通じて交流をすすめる「ピースボールプロジェクト」を実施して、これまで43カ国に1万2000個以上のボールやユニフォームなどを届けてきた。リオデジャネイロにもたびたび寄港、1998年からサンマルチーニョ慈善協会の子どもたちとの触れ合いを続けている。

サッカーを楽しみに慈善協会に集まるストリートチルドレンは多い
サッカーを楽しみに慈善協会に集まるストリートチルドレンは多い

今回、慈善協会からのリクエストを受け、子どもたちのための小規模なサッカー場を建設することを約束。建設資金200万円の一部を、クラウドファンディングサイト「READY FOR?」を通じて集めている。ピースボールプロジェクトの担当者である三浦茂晴は言う。

「子どもがサッカーに夢中になれる環境は、日本人にとっては当たり前なのに、サッカー王国のブラジルにはそれがありません。サンマルチーニョ慈善協会は、サッカーを教育に活かし、子どもたちが路上から抜け出すきっかけをつくっています。その環境づくりを手伝うことのできる今回のキャンペーンは、ストリートチルドレンに大きな希望となるはずです」

ワールドカップを機に、サッカーを通じた国際交流に参加してみるのもいいかもしれない。

◆クラウドファンディング READY FOR?のサイトはこちら
https://readyfor.jp/projects/brazil-soccer-peaceball
◆「ピースボールプロジェクト」のサイトはこちら
http://www.peaceboat.org/projects/p_ball/

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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