記事のポイント
- LIXILが窓のライフサイクルCO₂排出量を算出するツールを提供する
- 住宅の各部位の面積や窓の種類・サイズを入力することで算出する
- これにより施工会社が施主にLCAに基づき家づくり・窓選びを提案できる
LIXILは8月1日から施行会社などのプロユーザー向けに、窓のライフサイクルCO₂排出量を算出するツールを提供する。住宅の各部位の面積や窓の種類・サイズを入力することで算出が可能だ。このツールを活用することで、施工会社が施主にLCAに基づいた家づくり・窓選びを提案することができる。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)
窓のライフサイクルCO₂排出量は、LIXILがプロユーザー向けに展開する設計支援ツール「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」に追加した「すまいのライフサイクルCO₂簡易算出機能」で算出する。こういったツールの提供は業界で初となる。
簡易算出機能では、住宅の各部位の面積や窓の種類・サイズなどの条件を入力すると、住宅の外皮性能(断熱性能)や一次エネルギー消費量の評価を行うことができる省エネ住宅シミュレーションの特長を生かして建設や開口部の製造にかかわるCO₂排出量を組み込み、住宅でのライフサイクルCO₂排出量を算出する。
窓については、戸建て住宅の窓製品の種類やサイズなど、窓の選択によってCO₂排出量がどのように変化するかを簡易計算でシミュレーションする。算出結果から比較住宅と比べたときのCO₂排出量の削減効果などをレポートすると同時に、地域の気候などに合わせた最適な窓の提案も出す。
今後、窓以外の製品についてもシミュレーション算出対象を拡大するなど、住宅全体のLCCO₂排出量算出機能の構築を目指す。
武蔵野大学工学部サステナビリティ学科の磯部孝行准教授は今回のツールについて、「住宅のLCCO₂のCO₂排出量を把握すると同時に、CO₂排出量の削減効果を定量的に把握することができる」とコメントした。