味の素×キユーピー、ライバル企業が共同回収で提携の理由

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オルタナは8月22日、第61回SBLオンラインセミナーを開きます。味の素とキユーピーは、マヨネーズボトルの資源循環をめざし、手を組みました。小売店に回収ボックスを設置し、マヨネーズボトルのリサイクルへの協力を呼び掛けます。両社の国内マヨネーズ販売シェアは約75%に及びます。競合同士ですが、協働を決めた理由と狙いについて2社のサステナ担当者に伺います。

味の素とキユーピーは7月1日から、使用済みマヨネーズボトルの共同回収を始めました。今回の実証実験では、7月1日から1年間、イトーヨーカドー溝ノ口店(川崎市)に回収ボックスを設置しました。生活者に対して、使用済みマヨネーズボトルのリサイクルへの協力を呼び掛けました。

イトーヨーカドー溝ノ口店(川崎市)に設置した
回収ボックス

使い終えたボトルを回収して、新しいボトルにするリサイクルは、「マテリアルリサイクル」と呼ばれる手法です。水平リサイクルと呼ぶこともあり、石油原料から作る場合と比べて、大幅にCO2など温室効果ガスの削減を抑えることができます。

ですが、この手法を確立するためには「生活者の協力」が欠かせません。きれいなボトルしかマテリアルリサイクルに使えないので、回収ボックスに入れる際にフタやシールをはがし、洗うという一手間が必要です。

具体的には下記の工程が必要です。まず、フタとシールをはがします。その後、ボトルに水を3分の1程度入れて、振って洗います。ハサミでボトルを半分に切り、スポンジで洗い、乾燥させます。

これらの工程を経て、回収ボックスに入れると、ごみではなく、新しいボトルを作るための「資源」になります。

味の素とキユーピーの国内マヨネーズ販売のシェアは約75%(ボトル使用量約3500t)に及びます。協働することでより多くの使用済みマヨネーズボトルを効率よく回収できると考えました。

使用済みマヨネーズボトルを回収し、回収状態・品質・量などを確認した上で、マテリアルリサイクルの技術検証を行います。ですが、この検証を行うには、最低でも「100キロ程度」のマヨネーズボトルが必要となります。

今回のSBLオンラインセミナーでは、2社のサステナ担当者をゲストに招き、協働した理由や狙いをお伺いします。

と き: 8月22日(木)12:00~13:15@zoom
ゲスト: 味の素 サステナビリティ推進部環境グループ長・島淳人氏
    キユーピー 経営推進本部サステナビリティ推進部環境チーム・田頭祐介氏
参加費用: 無料(SBL有料会員)/1500円(SBL無料会員)
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ゲスト:

味の素 サステナビリティ推進部環境グループ長・島淳人氏
1993年味の素㈱入社。食用油、マヨネーズ、CookDoなどの開発を経て、2008年クノール食品㈱レトルト開発G長に就任。2012年味の素インドネシア社のDirector兼R&D、品質・レギュラトリー部門の責任者として、現地向けの各種製品開発やイスラム圏向け商品開発、新規事業の立上げ等に従事。2017年グローバルグループ長として海外のR&D部門の技術支援を推進。2019年タイ味の素社のAssociate Director兼タイ食品技術センター長兼アセアン本部食品技術責任者としてタイ国内及び新興国の製品、包材、設備開発やサステナビリティに関する取組みを推進。2022年サステナビリティー推進部帰任。環境グループ長としてグループのサステナビリティー活動を推進中。

キユーピー 経営推進本部サステナビリティ推進部環境チーム・田頭祐介氏
2015年に大手飲料メーカーに入社し、生産・技術部門に従事。2022年からキユーピー株式会社のサステナビリティ推進部で、「プラスチックの削減・再利用」、「CO2排出量の削減」を推進中。マヨネーズ水平リサイクルの取り組みにおいては、キユーピー株式会社の事務局を担当。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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