中国、初めてEVなど新エネ車の販売がエンジン車を抜く

記事のポイント


  1. 7月の中国の新車販売台数のうち、半数以上がEVなどの「新エネ車」だった
  2. 新車の月間販売台数で、新エネ車がエンジン車を抜くのは、初めて
  3. 新エネ車の新車販売台数の割合は2021年、わずか5%程度だった

中国乗用車協会はこのほど、7月の中国国内の新車販売台数のうち、半数以上(51%)がEVやPHEV(プラグインハイブリッド車)など「新エネルギー車」だと発表した。新車の月間販売台数でガソリンやディーゼルなどエンジン車を新エネルギー車が抜いたのは、初めて。新エネルギー車とは、中国政府が普及をめざす自動車で、EVやPHEV、FCV(燃料電池車)、水素自動車の総称だ。(オルタナ副編集長=池田 真隆)

中国乗用車協会は8月8日、7月の中国国内の新車販売台数を発表した。新車販売台数は前月比約3%減の172万台だったが、そのうち51%がEVやPHEVなどの新エネルギー車だった。

新エネルギー車が、ガソリン車やディーゼル車など内燃機関を持つ自動車を月間販売台数で抜くのは、初めてのことだ。

同協会のデータでは、新エネルギー車の新車販売台数の割合は、3年前の2021年はわずか5%程度だった。中国政府の多額の補助金で、急速にEVなどが普及した。

米国立ローレンス・バークレー研究所の白石賢司・研究員は、「欧州や米国など先進国の新エネ車比率は1~2割にとどまっている。中国は、この数字の5~10年先を行く。世界最先端かつ世界最大の国内市場を勝ち抜いた中国のEVは、東南アジアや中南米などの成長市場に狙いを定め、輸出を急拡大させるだろう」と話した。

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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キーワード: #脱炭素

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