記事のポイント
- 米ニューヨークでで子ども服のアップサイクルプラットフォームが話題に
- 子どもの成長に合わせて低価格で服を交換できるのが特徴だ
- 廃棄を減らし環境負荷を低減、経済的に恵まれない子どもにも服を配る
米・ニューヨークで生まれた、子ども服のアップサイクルプラットフォームが話題だ。創業者は、子どもの成長に伴い各家庭が大量の子ども服を廃棄する点に着目した。「親の視点」を社会課題の解決に生かした。(ニューヨーク=古市 裕子)
「スウォンドル・ソサエティ」は、米ニューヨークで2016年に生まれた子ども服のアップサイクルプラットフォームだ。同プラットフォームでは、子どもを持つ親同士が「子ども服」を交換できる。「親の視点」を生かした点が特徴だ。
創業者のジェニファー・ズクリー氏は、最初の子どもである女の子を授かったとき、可愛らしい洋服を大量に購入した。その2年後に男の子が生まれた。ズクリー氏は、洋服箱を整理しながら、すぐに捨てるのではなく、再利用するにはどうしたらいいか考えたという。
子どもの成長は早いので、成長に応じて都度、新しい服を買わなければいけないことに疑問を抱いた。新しい子ども服を買うのではなく、交換できないか考えた。こうしてこの事業は生まれた。
同プラットフォームの利用方法は2種類ある。一つは、月に5つまで子ども服を交換できる「基本プラン」だ。月額10米ドル(1470円)で利用できる。年間に無制限に交換できるプランもある。利用料は年間180米ドル(2万6400円)だ。
どちらかのプランを選び、登録すると可愛い絵柄の郵送袋が自宅に届く。その後、交換したい子ども服を詰めて、スウォンドル・ソサエティの事務所に返送する。交換できる服は、0~24カ月の乳幼児服と2~12歳頃までの子ども服だ。
■貧困家庭にも服を届ける