(この記事は、全国の書店で発売中のオルタナ38号「オルタナ魂」から転載いたしました)
今号の特集は「英国先進CSR&エシカル企業最前線」です。今年7月6日~12日に実施した弊社主催ツアーの取材成果をまとめました。今回のツアーには英国での現地参加の方も含め、15人以上の方に参加いただきました。
やはりCSRの潮流を知るためには海外取材は不可欠だと再認識しました。弊誌では連載「世界のソーシャル・ビジネス」で欧州、米国、アジアの最前線をお伝えしていますが、今後も精力的に海外取材を進めていきたいと考えています。
さて、言うまでもなくグローバリゼーションとCSRには密接な関係がありますが、その関係性は相当な多重構造です。
「グローバル・コンパクト」や国際協力など国連主導の動き。グローバル企業が抱える異文化市場との関係性、そしてグローバル調達。貧困や食糧などグローバルな社会課題も山積しています。
そもそも、グローバリゼーションとCSRの関わりは、どこから始まったのでしょうか。第一特集筆者の下田屋毅さんは、英国政府のCSR推進政策はサッチャー政権にさかのぼると書いています。
そのマーガレット・サッチャーが学生時代に傾倒していたのがフリードリヒ・ハイエクでした。ハイエクは「新自由主義」の泰斗で、「小さな政府」と「所得の傾斜配分」を説きました。