記事のポイント
- DEIに対する保守活動家による圧力が強まっている
- 一方で、アップル、コカ・コーラなどは、反DEIの圧力への抵抗を続ける
- さらに、連邦判事は、トランプ政権の反DEI施策を一時的に差し止めた
ドナルド・トランプ米大統領が反DEI(多様性・公正性・包摂性)姿勢を鮮明にし、保守活動家による圧力が強まっている。一方で、コストコやアップル、コカ・コーラなどは、反DEIの圧力への抵抗を続ける。さらに、連邦判事は、トランプ政権の反DEI施策を一時的に差し止めた。(オルタナ副編集長=吉田広子)
■ 反DEIの大統領令は違憲の可能性も
米メリーランド州の連邦判事は2月21日、連邦政府機関や連邦政府と契約している企業によるDEI施策を禁止する大統領令(行政命令)を一時差し止めた。大統領令では、政府機関に「公平性関連」の助成金や契約を終了するように義務付けた。
これに対し、米ボルチモア市や教育機関などは「議会の権限を侵害し、言論の自由の保護を含むその他の憲法条項に違反している」として訴訟を起こした。
CNNなど現地報道によると、米国地方裁判所のアダム・アベルソン判事は判決文のなかで「政府は公平性に関する契約を取り消すことはできない」として、大統領令を一時差し止め、「大統領令は違憲である可能性が高く、全国的に適用されるだろう」と述べた。
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■ アップルやコカ・コーラなど大手企業が圧力に抵抗
■ 看板を降ろしたマクドナルドはすでにDEI目標を達成