トランプ関税で日本の山村は「森のラストベルト」に

記事のポイント


  1. 米国のトランプ大統領が発動した関税政策が世界中を揺るがしている
  2. 世間の目は自動車業界に向きがちだが、木材輸入や森林政策にも言及する
  3. トランプ関税は日本の山村を「森のラストベルト」にしてしまいかねない

米国のトランプ大統領が発動した関税政策が世界中を揺るがしている。世間の目は自動車業界に向きがちだが、木材輸入や森林政策にも言及していることをご存じだろうか。(森林ジャーナリスト=田中淳夫)

3月には、外国から輸入される木材や関連製品によって木材のサプライチェーンが脆弱化して国家の安全保障を損なっていないか調べる大統領令に署名した。ちなみに昨年、米国で消費された木材の23.6%は、カナダからの輸入だった。ほかに中国やブラジルなども米国に多く輸出している。

さらに国有林の商業伐採に関する大統領令にも署名した。期限を設け、認可の迅速化や絶滅危惧種保護法などの環境保護規制を回避する方策を検討するよう指示したのだ。

米国は大森林を伐採して国土を広げてきた
西海岸の林業地帯は、いわば「森のラストベルト」
国産材を増やしてきた日本は「外国産材」に逆戻りか

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atsuotanaka

田中 淳夫(森林ジャーナリスト)

森林ジャーナリスト。1959年生まれ。主に森林・林業・山村をテーマに執筆活動を続ける。著書に『森と日本人の1500年』(平凡社新書)『鹿と日本人』(築地書館)『森は怪しいワンダーランド』『絶望の林業』(ともに新泉社)『獣害列島』(イースト新書)などがある。

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キーワード: #林業

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