記事のポイント
- セメダインなど3社が海藻など100%自然由来の接着剤を開発
- 高い接着性能を持ちながら水のみできれいに剥がせることが特徴だ
- 資材廃棄が課題となる展示会業界の資源循環推進へ期待が集まる
セメダイン(東京・品川)、博展(東京・中央)、コンテンポラリーデザインスタジオ we+コンテンポラリーデザインスタジオ we+(東京・中央)は海藻由来のアルギン酸ナトリウム系接着剤「LOOPGLUE(ループグルー)」を開発した。高い接着性能と、水のみで剥がせる易解体性を両立したものだ。資材廃棄が課題となる展示会業界のサーキュラーエコノミー推進へ期待が集まる。(エシカルライター・宮野かがり)

we+共同主宰で、武蔵野美術大学の安藤北斗 准教授は「昆布のぬめりから着想を得たことがプロジェクトの始まりだった」と語る。約1年の開発期間を経て完成した接着剤は、海藻を原料とするアルギン酸ナトリウムをメインポリマーに全て天然由来の添加剤で接着強度も実現した。
セメダインの製品部規格管理チームの西村香菜氏は「原料の一部に粉末化したホタテの貝殻を混ぜた製品の開発実績はあるが、100%天然由来成分の接着剤は今回が初」と明かす。

展示会業界では、木工造作物の壁紙の剥がし残りによる資材の廃棄が課題である。
博展の鈴木亮介・サステナビリティ推進部部長は「LOOPGLUEは従来の接着剤と比較すると割高であるが、その易解体性は、壁面パネルの木材消費や人件費をそれぞれ約15%削減可能と試算しており結果としてメリットの方が大きいのでは」と自信を見せた。
国内の展示会施工の普及を目指し、将来的には欧米など国際展開も目指す。



