記事のポイント
- 創業以来、「サランラップ®」、「ヘーベルハウスTM」等ユニークな事業を創出した
- 旭化成の成長の原動力は、「多様性」と「専門性」である
- 「新たな伝統を創り出す挑戦こそが、旭化成の未来を切り拓く力になる」とCEO
旭化成は、「旭化成レポート2025」の中で、「多様な経営資産を活用し、どのように持続的な企業価値向上を目指すのか」というステークホルダーの問いに対し、「長年にわたり蓄積してきた経営資産を駆使しながら、『多様性(Diversity)』と『専門性(Specialty)』を掛け合わせて、持続的にイノベーティブな製品・ サービス・ビジネスモデルを創出し、持続的な企業価値向上を目指します」と答えています。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

「旭化成レポート2025」は、ステークホルダーからの「問い」に回答する形で作成されています。
工藤幸四郎代表取締役社長兼社長執行役員のCEOメッセージの第一の問い「多様な経営資産を活用し、どのように持続的な企業価値向上を目指すのか」に対する答え(要旨)は次の通りです。
<「Diversity × Specialty」の 掛け合わせによる価値創出>
1. 旭化成は、100年以上にわたり、社会課題に対峙し、持続的にイノベーティブな製品・サービス・ビジネスモデルを創出し続けてきた企業である
2. 成長の原動力は、「多様性(Diversity)」と「専門性(Specialty)」の掛け合わせにある
3. Diversityとは、電気化学から始まり、再生繊維、石油化学、エレクトロニクス、建材、住宅、医薬、医療機器等、幅広い事業で培ってきた人財や技術、経営ナレッジなどの結集である
4. Specialtyとは、専業メーカーとは一線を画す事業アプローチで独自のポジションを構築し、高付加価値、高収益を実現する力である
<「Diversity × Specialty」の 掛け合わせによる価値創出>
5. 旭化成は1922年の創業以来、時代ごとに変化する社会課題に真正面から向き合い、その糸口を見つけ出すことで事業創出につなげてきた
6. 食糧難の時代にはアンモニアから肥料をつくり出し、「サランラップ®」で食を保存する文化を築き、「ヘーベルハウスTM」で二世帯住宅や3階建て住宅といった新たな住まい方を提案。リチウムイオン電池の発明にも貢献し、多くの電子機器の小型・軽量化を支えてきた
7. なぜ、これほどユニークな事業を創出し続けられるのか。回答の1つが、「事業の出口の幅広さ」にある
8. 旭化成は、事業分野が幅広い分、積み重ねた経験値も非常に多岐にわたっており、この経験値こそ最大の経営資産であり、その経験を活かし変革を重ねた結果、行きついた先が現在のヘルスケア、住宅、マテリアル という3つの事業領域である
<不易流行の精神で、新たな伝統への挑戦>
9. 時代がどう変わろうとも、事業の形がどう移ろうとも、私たちが決して変えないものは、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献する」というグループミッションである
10. 私自身のモットーは「伝統は守るべからず創るべし」である。変化の時代において、過去の伝統に固執するのではなく、自ら変わり続け、新たな伝統を創り出す。この挑戦こそが、旭化成の未来を切り拓く力になると信じている
工藤社長は「株価は満足できるレベルからは低い水準。PBRが1倍を継続的に切っていることについて、経営者として非常に危機感を抱いている」と述べられております。次の統合報告書では、PBR改善のための具体的施策と実施後の状況を開示されたらいかがでしょうか。


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