新成人の大暴れ、私たちができるたった一つのこと

子ども・若者白書

平成26年度内閣府が発表している子ども・若者白書の中で、自己肯定感、意欲、心の状態、社会規範、社会形成・社会参加、自らの将来のイメージについて、日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン、の7カ国の13歳〜29歳の国際比較が発表されています(詳しくはこちら)。

これをみると、日本の子どもたちが、「社会のために役立ちたい気持ちを持っているけれども、自分や社会の将来に希望を持てないと感じている」ということが、データの中でも明白になっています。

(1)自己肯定感
自分自身に満足している者の割合は5割弱,自分には長所があると思っている者の割合は7割弱。
いずれも諸外国と比べて日本が最も低い。年齢階級別にみると,特に10代後半から20代前半にかけて,諸外国との差が大きい。
(2)意欲
うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むとした者の割合は5割強で最も低い。
また,つまらない,やる気が出ないとした者の割合は8割弱で最も高い。そうした傾向はいずれの年齢層でもみられる。
(3)心の状態
この1週間の心の状態について,悲しいと感じた日本の若者の割合は7割強,
ゆううつだと感じた日本の若者の割合は8割弱で,いずれも諸外国と比べて相対的に高い。
そうした傾向はどの年齢層でも同様にみられ,特に10代前半では突出して諸外国より高くなっている。
(4)社会規範
「いかなる理由があっても,いじめをしてはいけない」と思っている日本の若者の割合は9割弱,
また,「いかなる理由があっても,約束は守るべき」,「困っている人を見たら,頼まれなくても助けてあげるべき」
と思っている者の割合は7割以上となっており,いずれも諸外国と比べて大きな差はない。
さらには,「他人に迷惑をかけなければ,何をしようと個人の自由だ」と思う者の割合は諸外国と比べかなり低い。
(5)社会形成・社会参加
「社会をよりよくするため,社会問題に関与したい」と思っている日本の若者の割合は4割強,
同様に「私の参加により,変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない」と思っている割合は約3割となっており,
いずれも日本が最も低い。
(6)自らの将来のイメージ
自分の将来に希望を持っている割合は6割強,40歳になったときに幸せになっていると思う割合は7割弱で,
いずれも諸外国の中で日本が最も低い。年代が高くなるほど,その傾向が顕著である。

上記データは、子どもたちと向き合い活動をしているNPOの現場感で言えば、調査するまでもなく、日本の子ども・若者の実態であることを日々感じ続けているものであり、それを裏付けてくれているものであります。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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