同じ「プリウス」は1台たりとも存在しない
ただし、やっかいなことは2つあります。第1にそれは誰が「値打ち」を測るのか。それは顧客が決める。第2には、「品質とはばらつくもの、変化するもの」ということです。
プリウスも100万台以上作りましたが、全く同じ車は一台としてありません。基本的に、品質はばらつくものなのです。
カレーを作るのであれば、顧客満足度を高めたいなら「特性値(味加減)」を横軸として、データ数のばらつきをすくなくすることです。
「ばらつき」の要因には4つあります。それを「4M」といいます。人(Man)、設備(Mashine)、方法(Method)、材料(Material)の4つです。
さらにやっかいなのは、社会や顧客の要求自体が変化し、ばらついていくことです。カレーにしても、今後はもっと辛いものを好む人が増えるかもしれません。
これまで申し上げたことを集約すると「品質管理とは顧客満足を獲得し続けること」なのです。顧客満足度はCS(カスタマー・サティスファクション)という言葉でも知られています。品質管理(QC)とは、マネジメントそのものなのです。