もっとも、責任を金融機関だけに押し付けるのも酷かもしれません。WWFインターナショナルはG20(金融・世界経済に関する首脳会合)直前の6月27日、「日本の長期脱炭素戦略は、石炭依存を払しょくできていない」と日本政府を名指しで批判する声明を発表しました。

「日本の長期脱炭素戦略はいまだに石炭火力発電を戦略に据えており、気候変動分野でリーダーシップを担うにはふさわしくない」「二酸化炭素回収(CCS)や水素による鉄鉱石還元など、いまだ商業的に確立されていない将来の技術革新に大きく依存している」と厳しい論調です。

今回の「SDGs ウォッシュにご用心」では金融機関を取り上げましたが、「脱石炭」への鈍感さは、日本政府や経団連などの経済団体など日本の政財界全体において共通のものと言わざるを得ません。

いまだに海外で石炭火力発電を建設しているプラント企業や商社、それにまつわる政府系の金融機関や団体など、多くの企業・組織が石炭産業に絡んでいます。

それを放置していては、気候変動を緩和できないだけでなく、日本に対する世界からの信頼感にも傷が付きます。早期の方針転換が求められています。

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