しかし、始まってみると「子どもがパソコンの前にいる時間が長すぎる」「休校中に学校に行っているが、教えてくれる先生がいない」などの問題が出てきた。教育相は一人ひとりのこうした質問に答えていた。
2月16日に抜擢されたばかりのヴェラン連帯・保健相も直接市民に説明している。政治家になる前は国立病院の医師だったので、専門的な質問に自分の言葉で答えられる。3月初めはテレビ討論会で新型コロナについて説明した。3月22日はラジオで市民の質問に答えるという。
為政者であればこれが当たり前だが、記者会見で質問を早々に打ち切ったり、回答を拒否したりする日本の政治家と比べると立派としか言いようがない。
フランス政府は3月10日、新型コロナ対策のアドバイスを受けるために「科学委員会」を設けた。メンバーは11人の学者でほとんどが医学者だ。誰がメンバーか、委員会がどう機能しているかをメディアが報道した。3月12日、14日、16日の会議の意見書は連帯・保健省がサイトで公開している。