■目標12での「つかう責任」
消費者の共感を得て成功している製品・サービスをよく見ると、本業を生かして、経済価値と社会価値の同時実現を目指す企業の競争戦略が功を奏している。その秘訣は、SDGsに真摯に向き合い、社内・社外のさまざまな関係者との連携で気づきを得て、イノベーションにつなげることである。

例えば、東京海上日動火災保険のマングローブ植林活動が興味深い。保険に加入すると、約款という厚い冊子が送られてくるのが一般的だが、保険会社のホームページ上で約款を見ることができるシステムの採用が増えている。

契約者がウェブ約款を選択すると、紙資源の消費が削減される。この費用の一部をNGO(非政府組織)との協力によってマングローブ植林などにつなげているのが、東京海上日動火災保険の「Green Gift」プロジェクトの活動だ。

単に寄付するのではなく、約款という本業の根幹のところで工夫し、紙資源消費の削減をマングローブ植林につなげるという環境つながりのストーリー性を出している。そして、消費者に選択させて「気づき」と「学び」の機会を提供しているところがポイントである。

約款という保険の本業の工夫で関係者との「協創」により商機につなげているが、これをSDGs 目標15 「陸上資源」と結びつけることでより発信性が強くなり、保険商品という身近な商品を通じて消費者の選択に役立つ。

消費者との関係から見れば、目標12「持続可能な生産と消費」のターゲット12.7に関するサービス業でのバージョンだと理解することができる。

■五輪でのSDGsの目標12

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