月600人が視察に

ハンドメイドのリサイクルバッグを背負うリサイクルビジネスのイスワント代表

貧しく小さな村がリサイクルビジネスによってどのように豊かになっていったのか、そのノウハウを求める世界中の人々が月に500―600人見学に訪れるのである。彼らは村が主催するワークショップに参加し、リサイクル雑貨をお土産に買っていく。リサイクルビジネスの代表であるイスワント氏がプロジェクトを始めたのは、2004年のことだ。

「ゴミ拾いで生計を立てる『スカベンジャー』たちが私に教えてくれたのです。ゴミだと思っていたものは、実はお金になるのだと」

すぐさま生ゴミの堆肥化実験を行うとともに、村民を巻き込んだ啓発活動を続けていった。リサイクルの意義を伝える歌を作り、壁画を描き、ゲーム形式で子どもたちに教えていった。廃材のリメイクは夫人の担当だ。試作品のカバンを作り、縫い方を指導していった。村中を巻き込むまでには、数年の歳月を要したと言う。今では、生ゴミのコンポスト化や資源ゴミの分別回収、リサイクル雑貨の製作は、村民が分担して行う「仕事」だ。農村では貴重な現金収入を得られる雇用創出に繋がった。

スクナンの活動は大きな注目を集め、2012年には映画化もされた。今では200近いインドネシアの農村が、スクナン村を参考に同様の取り組みを始めている。

*雑誌オルタナ43号(2018年3月30日発売)「世界のソーシャルビジネス」から転載

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