米国大統領選挙は現地東部時間11月4日21時現在、バイデン候補が優勢な状況です。CNNによると、ペンシルベニアなど6州の開票を残しているものの、獲得した選挙人はバイデン氏253、トランプ氏213と大きくリードしています。仮にバイデン氏が当選すれば、奇しくもこの日に米国が正式離脱した「パリ協定」復帰に向けて大きな道筋が開きます。(オルタナ編集長・森 摂)

バイデン候補

残る6州の選挙人数はペンシルベニア20、アリゾナ11、ジョージア16、ノースカロライナ15、ネバダ6、アラスカ3で、仮にトランプ大統領がペンシルベニアを取ったとしても、バイデン候補の優勢は揺らぎません。

11月4日、米国は気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から正式に離脱しました。米国は世界第2位の温室効果ガス排出国(地球全体の14.5%)であり、離脱の影響はあまりにも大きいのです。

日本の政財界が米国から大きな影響を受けていることもあり、仮にトランプ氏が当選すれば、気候変動対策におけるその影響は少なくないと見られていました。

パリ協定は、世界の平均気温の上昇を「産業革命以前に比べて2度より低く保ち、1.5度に抑える努力をする」という長期的な目標を定めた国際的な取り決めです。2015年に195カ国が合意して国連で採択しました。

このパリ協定によって各国が脱炭素社会の実現へ舵を切り、今回の菅首相による「2050年カーボン実質ゼロ(脱炭素)」宣言の伏線にもなりました。

しかしトランプ米大統領は、国内の石油・シェールガス産業に配慮し、2017年6月にパリ協定から離脱すると宣言しました。

ただし、この離脱宣言は、議会の承認を得ないで決められる「大統領令」なので、パリ協定への復帰を宣言できるのです。パリ協定の条文には、承認プロセスを経て30日後には正式に再加盟できると書いてあります。

米国も「2050年にCO2排出ゼロ」へ

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