PETボトルを使わないよう、様々な試みが行われている。家庭では、水道に浄水システムを付けたり、活性炭を使った浄水ポットで水をろ過したりする方法があるが、ポットやカートリッジはプラスチックだ。
それを嫌う消費者が注目し始めたのがガラス瓶に水と炭を入れる方法だ。粘土を原料としたセラミック粒でも浄水できる。どちらもオーガニック専門店で買える。
もう一つは植物性ボトルの開発だ。フランスではサトウキビ、麻、オリーブの種子などから作ったボトルができた。アイスランドの学生は、空になると形が縮む寒天製のボトルを作った。ロンドンのベンチャー企業は海草で一口大の球形カプセルを作り、中に水を入れて、手で摘んで飲めるものを開発した。
ネーミングで意識を変えることも重要だ。プラゴミゼロを目指すパリ市は、水道水を「パリの水」と称してパリ市特製の水差しに入れて区役所の会議やイベントで出す。「PETボトルを持ち歩くのはかっこ悪い、パリの水を飲むのが粋」と思う人が増えれば、ゴミは減っていくだろう。