地球上の森が増えていたワケ

【連載】森を守れが森林を殺す

地球上の森林面積は減少の一途─と説明されることが多い。だが驚くべき調査結果が発表されている。

NASAの地球観測衛星によって地球の植生調査をしたところ、近年植物に覆われている面積が拡大していることが分かったのである。それもアメリカ合衆国(985万7千平方㌔㍍)に匹敵する面積が増えたという。

ネイチャー誌に発表されたアメリカ・メリーランド大学のシャオ・ペン・ソン博士たちの論文で、詳しく分析されている。

1982年から2016年までの地球の土地被覆の変化を裸地、低木被覆地、樹冠被覆地(高さ5メートル以上)の3つに区分して調べたところ、樹冠被覆地、つまり森林が7%増えていたのだ。224万平方キロメートルと、日本の約6倍の面積だ。

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田中 淳夫(森林ジャーナリスト)

森林ジャーナリスト。1959年生まれ。主に森林・林業・山村をテーマに執筆活動を続ける。著書に『森と日本人の1500年』(平凡社新書)『鹿と日本人』(築地書館)『森は怪しいワンダーランド』『絶望の林業』(ともに新泉社)『獣害列島』(イースト新書)などがある。

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キーワード: #林業

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