日本コカ・コーラは3月3日、使用済みペットボトルをリサイクルして、新しいペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」の割合が全製品のうち28%に達したことを発表した。2018年には約17%だったので、2年で11ポイント上げた。同社では「廃棄物ゼロ」を重要課題に掲げ、2022年に50%に、2030年に全製品を「ボトルtoボトル」か植物由来のペットボトルに切り替えることを目指している。
米国本社のザ コカ・コーラ カンパニーは2018年1月、グローバルビジョン「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」を発表した。ジェームズ クインシーCEOは、「2030年までに、世界で販売する製品の販売量に相当する、缶・ペットボトル容器を回収・リサイクルを目指す」と宣言した。
世界にある各支社は廃棄物ゼロに向けて舵を切ったが、日本コカでは、この大方針に基づき、2030年に全製品を「ボトルtoボトル」か植物由来のペットボトルに切り替えることを最終目標にした「容器の 2030 年ビジョン」を策定した。
独自の「システム」を構築して、「設計」「回収」「パートナー」の3つの分野を柱として取り組む。そもそも、日本コカでは企画、研究、原液の製造のみを行っている。その先の、製品製造、物流、販売、回収、リサイクルは全国に5つある各ボトラー社が担っている。
そのため、ボトラー社と組んで、「コカ・コーラシステム」として、「廃棄物ゼロ」などのサステナビリティ課題に取り組む。
3本柱の一つの「設計」に関しては、「ボトルtoボトル」の強化やラベルレスボトルなど、ペットボトルの使用量を減らすことに力を入れる。
2020年は全製品のうち約28%が「ボトルtoボトル」で作ったペットボトルだった。2022年にはこの割合を50%に、2030年には90%に上げることを目指す。