コロナ禍でアルバイトなどの収入が減少し、十分な生理用品が購入できない「生理の貧困」という苦境に立たされている若者が増加している。女性が一生涯にかかる生理用品の費用は30~70万円ほどかかるという試算もあり、その額は小さくない。しかし生理用品は生活必需品であるにも関わらず、現在日本では軽減税率の対象ではないのだ。世界では「生理の貧困」は社会的不平等であるという観点から税率の変更から無償化まで、様々な対応をとる国が増えてきている。本コラムでは、海外でのコミュニケーション事例や活動、そして問題の根底にある人々の生理に対する意識とその変化を考察しながら、日本における「生理の貧困」の行く末を考えていきたい。

■若者の5人に1人が生理の貧困を経験

生理に関する啓発活動をしているグループ「#みんな生理」がおこなった高校生以上の学生を対象にした調査によると「過去1年で生理用品を入手するために他のものを我慢するなど、金銭的理由で生理用品の入手に苦労したことがある」と20.1%の若者が解答している。

「金銭的な理由で生理用品でないものを使った」という解答も27.1%にものぼる。経血で服が汚れる心配から外出を控えた。学業や就労にも影響が出たという声も聞かれ、「生理の貧困」は健康面だけでなく、女性の社会活動全般に深刻な影響を与えていることがうかがえる。これは日本に限った話ではなく、世界中で起きている問題で、海外ではすでに様々な取り組みが進んでいる。

■軽減税率を勝ち取ったムーブメント「THE TAMPON BOOK」

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