■就活生が注目、リコージャパンのSDGsキーパーソン

CSRリレーコラム(2)

企業のCSR担当者によるリレーコラムを始めます。参加するのは、12社のCSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第2弾はリコージャパン コーポレートコミュニケーション部の太田康子さんです。

*CSRリレーコラム参加企業一覧
フジテレビジョン
リコージャパン
日本航空
セブン&アイ・ホールディングス
リクルート
千代田化工建設
帝人
トヨタ自動車
ゴールドマン・サックス
三菱地所
ミツカン
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

「志望動機は、御社のSDGsキーパーソン制度に共感したからです」――。最近、就職活動でSDGsの視点で企業選びをする学生が増えている。リコージャパンの各都道府県の採用担当者にヒアリングしたところ、およそ2割強の学生がSDGsの取り組みを知り魅力を感じた、ということを面接などで述べるそうだ。(リコージャパン コーポレートコミュニケーション部=太田 康子)

ここ数年でSDGsの認知が一気に進んだと感じる。特に全国の学校から「企業のSDGsの取り組みを教えて欲しい」「授業で話してほしい」などの要望が寄せられることが増えている。

背景には、メディアでの情報発信が増えたことに加えて、昨年から学習指導要領のなかに「持続可能な社会の創り手の育成」が明記されSDGsを授業の中で学ぶことがあるだろう。

また、「エシカル就活」のWebサイトを運営する「アレスグッド」代表の勝見仁泰氏によると、学生は企業選びで「事業内容」や「企業理念」に続いて2割もの学生が「SDGsへの取り組み」を最も重視している。

企業のサステナビリティについてWebなどで調べたうえで、就職先の判断材料にしている学生が増えているのだ。一方、就活生の口コミサイトには、実態が伴っていない企業に落胆するコメントがあるという。

横浜の大学生が就活生に実施したアンケートでは「人事がSDGsを理解していない」「SDGsの取組を現場の社員の人に聞きたい」という声があがっているという。

3月に開催された毎日放送のリモ活イベントで、トークセッションの様子(筆者右端)

リコージャパンではここ数年、SDGsを自分ゴトにして取り組む事ことと、お客様にも伝える活動に力を入れてきた。

2016年の7月からCSR報告書の編集者の視点で、全国47都道府県にある各支社で勉強会を実施し、SDGsはもとより企業を取り巻く環境の変化について説明してきた。

■SDGsキーパーソンの役割とは

参加者は年々口コミで増え、2年間でのべ1万人以上の社員が参加した。現在はオンラインなどで実施している。社員からはアンケートで多くの反響が寄せられ、「会社を辞めようと思っていたが、(会社の社会的な取り組みを知り)思い留まった」という声も聞かれた。このような草の根の活動でわかったのは、企業の姿勢を丁寧に伝える機会を今まで十分に持てていなかったということだ。

つぎに、日常的にSDGsを意識したアクションが重要になると考え、2018年11月からスタートしたのがSDGsキーパーソン制度だ。

SDGsキーパーソンの役割は、自分の所属する組織にSDGsを浸透させるための活動と、ビジネスとSDGsの繋がりを意識した情報発信にあった。結果として2019年1月には社内のSDGsの認知度は、1万8千人の社員の99.6%まで進み、お客様からもSDGsに関するお問い合わせを多く寄せられるようになった。

現在およそ270名のSDGsキーパーソンがおり、自ら望んでなりたいという社員も増えている
イベント会場では、お客様にRICOHデジタルメッセージボードでSDGsアクション宣言ツリーを書き込んでもらい、件数に応じてNPOに寄付を実施した

全国47都道府県の販売網でデジタルサービスを提供するリコージャパンには、地域密着という強みがある。自分たちのビジネスでSDGsを達成していくには、地域の企業、自治体、団体、教育機関などとのパートナーシップが欠かせない。

冒頭の発言をした学生には、「一緒にSDGsを通して地域に貢献していきたい」ということで、リコージャパンに入社してもらうことができた。

これからSDGsネイティブともいえる若い人材が入社してくる。彼らをがっかりさせることがないように、私たちは自らの言葉でSDGsを語り、SDGsのゴール達成にむけた活動をしていきたい。