【連載】日本農業「常識」と「非常識」の間

私は2020年、ローカル&オーガニックをテーマに「有機の里づくり」千葉県団体連絡会(略称:ちばだん)を設立した。千葉県は東京、神奈川、埼玉という大消費地と隣接していながら、北海道に次ぐ代表的農業県でもある。(徳江 倫明)

しかも、なだらかな山と森があり、九十九里に代表される海がある。中山間地には山を縫うように谷地があり、川沿いには水田地帯が広がり、北部には大規模な平地農業がある。

つまり、千葉は多様な生産形態が可能で、有機農業を普及する条件に恵まれている。その自然条件を生かし、いすみ市はすでに5年前から地元の生産者と話し合い、有機農業を広げ、学校給食米を100%有機米に切り替えたことで全国から注目されている。

それに続き、木更津市も一昨年から年々有機生産者を増やしながら5年間で学校給食米の100%有機化を目標に、転換を進めている。

その有機農業に取り組むいすみ市が、動物界のコロナ問題と言ってもいい「高病原性鳥インフルエンザ」に襲われた。2020年11月4日に香川県で発生して以来、17県に広がり(2月22日現在)、12月24日以降ついにいすみ市にある大規模な2つの養鶏場で発生した。

千葉県の養鶏数は1243万羽で全国2位。県全体のおよそ36% にあたる456万羽をすでに殺処分している。そのうちの50%をいすみ市の2カ所の養鶏場で占める。日本最大級の114万羽と112万羽だ。