小林製薬が「社内ワークショップ」でCSRやSDGsの社内浸透を進めている。社員の間で社会課題への理解が深まるにつれ、業務や製品をよりサステナブルに見直すための改善提案が増えたという。(オルタナ副編集長・松田 慶子)

回を追うごとにリピーターも増えているという

同社はこれまでESG方針について、メールマガジンを定期的に配信し、情報発信に努めてきた。これをより自分ごととして業務や生活に取り込めるよう、社員同士が社会課題を学べる場として2020年8月から立ち上げたのがオンラインワークショップ「サステナビリティMeetUp!」だ。

テーマもトイレ関連用品を多く扱う同社ならではの「発展途上国のトイレ問題に取り組む他社の事例」や「プラスチック問題」など身近に感じられる題材を選び、関連するSDGsの各ゴールを当てはめて伝えている。

10回目となる今回(2021年5月)は「再生可能エネルギー」を取り上げ、107人が参加した。

自社工場のエネルギー消費の実態や、電力使用低減の取り組みを共有したあと、グループディスカッションで、地道な取り組みに対する驚きや発見、所属する部署でのエネルギー使用削減に関する悩みなど、活発な意見や質問を交わした。

参加者は順調に増え、今回で累計1000人を超える一方「リピーターが増えているのも特徴」(広報IR部・岩田和子氏)という。

同社は「アイデアを製品にする会社」を旗印に、新商品のアイデアや改善提案制度を導入している。毎年50000件を超える提案があるが、ワークショップを始めてからはESG関連の改善提案も約170件寄せられた。担当する製品をよりサステナブルに見直す動きも始まっているという。

参加者からは普段は交流が少ない部署とのコミュニケーションを歓迎する声が多く、「応用編も開催してほしい」、「経営陣への提言に結びつけるような工夫をしてほしい」などの要望も寄せられているという。